TOEIC

TOEICに関するひとりごと

2011年09月15日その他コメントは受け付けていません。

これはTOEICに関する世間の認識に関する見解を書いたもので、学習と全く関係ない、どうでもいいつぶやきです。

TOEICは英語力を推し量るものさしとして広く公的に使われるようになりましたが、自分はTOEICスコアと真の英語力の関係について、以下の点でギャップがあると考えています。

リスニング能力=スピーキング能力 とは限らない

ETS(TOEIC運営機関)は「リスニング能力=スピーキング能力」「リーディング能力=ライティング能力」とだいたい近似であるとして、英語力をスコアで推し量るのにリスニング、リーディングだけでOKとしていますが、自分の経験を見てもイコールとは言い難く、結構開きがあると思います。たとえば私は、ライティングはいまだに苦手で、綴りはかなり間違えますし、ある言い回しについて聞き取りはできても、自分では話せていないと感じる瞬間があります。

試験対策で実力以上のスコアが取れてしまう

TOEICは実力ガチンコ勝負のように見えて、意外に試験対策が通じます。具体的には類似問題集を何回も解いて傾向(文章の領域やボキャブラリー)をつかみ、またリスニング・リーディングの設問を先読みするなどのテクニックを身につけ、あとリーディングの時間配分の対策(わからない問題の見切りなど)を身につければ、何もしない状態と相当差がつくと思います。

個人的な感覚ですが、仮に同じ英語力で、一人は全くTOEICを知らない、もう一人は対策を十分に行っている二人がいた場合、前者がスコア500であれば後者は600前半ぐらいまで行ってしまうのではないかと考えています。

従って、会社の昇進条件や新卒採用条件などにTOEICスコアが採用されている場合、対策しまくることでスコアをある程度引き上げることは可能だと思います。

 

上記のギャップがあるものですから、私はたとえば海外の仕事に外注さんをアサインする場合、経歴書のTOEICスコアは900以上でないと、あまり信用していません。自分のスコア700~800以上が、ビジネスにおいてどの程度のレベルだったか知っているからです。自分の場合はビジネスシーンで「使い物になってない」と痛感しました。逆に相当の実力があるのに、TOEICは長年受けておらず、スコアは700~800ぐらい、という人もいます。したがって、英語を使った勤務経歴(会話、読み書き)を教えてもらい、これを評価するようにしています。

学生のときに試験をうけまくったせいか、若手の方が、TOEICスコアが実力と比べうさんくさいことが多いように感じます(偏見?)。経歴書が「資格ゲッター」のように見える人の場合はさらにうさんくささが増します。

また、TOEICの試験対策ですが、純粋にビジネスで使える英語力を強化したいという人は、真剣に試験対策をやらずTOEICに挑み、かつ900以上を目指すのが理想的だと思います。自分は途中でかなりの試験対策をやり、スコア引き上げをやってしまいました(人事評価のボーダーラインになっていたということはありませんでしたが)。もちろん無意味であったとは思いませんが、本来の目的を逸脱した行為です。それならもっとペーパーバックを読むとか、実用的なトレーニングをやったらよかったと少し後悔しています。また下手に700~800のスコアになると、実力不相応にもかかわらず、少し慢心の気持ちが芽生えるので、モチベーション面でもよくありません。

900以上は試験対策だけでは無理ですし、海外留学・勤務なしで900以上は相当厳しく、かなりの壁があります。ただ日本を出ないで900以上のスコアの人が知人にいますので、不可能ではありません。本人の達成目標にもよりますが、ビジネスクラスなら900以上を目指したいですね。

ちなみに、レアジョブ公式教材でもTOEICのテキストがダウンロードできますが、上記の理由と、そもそも類似問題集を何回もやった方が早いので、特にやっても効果は低いと思います。

なお、TOEICスコアについて批判するつもりは毛頭ありません。事実、英語力測定の資格としてTOEICスコアが現時点では最も妥当だと思いますし。

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